始まりと終わりを意識する動き
筋肉には、起始と停止と言う骨にくっついている始まりと終わりの部分があります。
簡単に言うと、始まりの部分(起始)は動かず、
終わりの部分(停止)は動きます。
さらに言えば私たちは身体を動かすとき、意識しないと筋肉の停止部分から動かしてしまいがちです。停止部分とは手の絵で説明すると、親指は第二関節部分であり、大抵、その部分から曲げるのではないでしょうか。
実際は、絵の中の赤い線の部分、ここは、起始になりますが、
ここを意識して指を使います。手のひらの中心ですね。
手のひらばかりでなく身体の筋肉の始まりはほとんど中心にあります。
身体を動かすときにも、中心から動かしてと言う話をしますが、
中心を意識しにくいのは、身体の中心に近い方に筋肉の起始があるからです。
なので筋肉を動かすときに起始を意識してもらうために、
ここですよとプッシュすることもありますが、みなさん動きが全く変ります。
それだけ意識しにくいですし、意識するだけでパフォーマンスが全く変わってきますね。
生徒さんの方で、ハサミを使うお仕事をされていて、ずっと切る作業をしていたら
親指の付け根の膨らみが痛くなり、ひどいときには肩まで痛くなったとおっしゃいました。
初めは腱鞘炎かと思っていましたが、湿布を貼ってもあまり良くならないとのことで、
それをきっかけに調べました。
動きを見させていただき、痛がる方向、動ける方向、
そこから考えられるのは、母子内転勤がこうなっているからだろうと当てをつけ、
絵にある母子対立筋と、母指内転筋のストレッチのやり方をお教えしました。
すると
日に日に改善された様子で、痛みがほとんどなくなったとおっしゃっていました。
このことから、やはり起始が意識しにくいことから、関節に負荷がかかったと考えられます。
手のひらの中心から親指を動かす練習もしましたが、
長年、やってきた関節からの動かし方で、なかなか思い通りに動いてくれませんでしたが、
すぐにマスターされました。
よかったですね!
このように、自分が意識したことのない動きの積み重ねが、痛みや怪我の予防につながってきます。
本来動かす部分から身体を動かす、、、
レッスンの中で繰り返し意識していただきます。
ただ肝心なのは、日常生活でそれをふと気づけるようになること。
みなさんのお話の中で、こう言うときにハッとしました。なのでこうしてみました。
と言うお話を聞くと、すごく嬉しくなります。
そのハッとした気づきを繰り返すと、無意識に落とし込めるようになり、
そのうち、どこも痛くない健康な身体になります。
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